勉強会&特A奪還!
2018.3.1
春からの作付けに向けて、肥料メーカーに何社か来て頂いて講習を行いました。
最近は様々な資材が出ていて実際に効果を上げている事例もありますので、皆真剣に聞き入っていました。
今年の稲作が楽しみです!
そしてその日の午後ですが、毎年行われている日本穀物検定協会の食味ランキングの結果が公表されました。
昨年は惜しくも魚沼地域が特AからAになってしまったので、身が引き締まる思いで発表を待っていました。
結果はこちら↓
正式な穀物検定協会のHPではありませんが、特Aを奪還致しました!!
うれしいのですが、心境は複雑です。。。
というのはそもそも一昨年魚沼地域がAになった時もうちは一等米比率が90%以上だったのです。(地区平均75%台)
そして食味の微妙な違いはあったものの「かなりの低下」などありませんでした。
そこに至るには、5月の頃既に「冷害だ!」と感じてその時に手を打つ事が出来たからです。
この頃農政を始めまだ周りは「寒いね~」ぐらいしか言っていませんでした。
はっきり「害」という言葉を使った人は見かけませんでした。
公共的な機関になるとその言葉はなかなか使うには勇気がいるようです。
それから私と社員皆で休み無く対応に追われて、気づいたらもう7月後半。
ここで私はさらに決断をしていました。
それは「穂肥(ほごえ)を極力抑える」と言うことです。
穂肥を抑えるということは収量がかなり落ちると言うことです。
ですが、この山場で冷害でいつもの通り肥料をまけば、獲れるかもしれませんが食味や等級が低下することは必至です。
冷害なので収量は少なくなることは分かっていたのですが、さらに肥料をやらない決断をしました。
結果は収量激減(/_・)/ でも味は例年並みに抑えることができました。
と、
ここまでは一昨年の話で、昨年は逆に高温&干ばつ!!
昨年も社員一同お盆休みもままならず水やりに奔走したお陰で一等米比率が無事90%以上になりました。(地区平均78%台)
ここからが肝心なのですが、お米はどんな場所でも結局「作り方」でかなり違うということです。
今まではこの魚沼地域は気候が安定していたため作り方を極端に変えなくても良いお米がとれました。
ですが、近年のように気候変動が激しくなってくると作り方でかなり左右されます。
しかし、一握りの人達だけが頑張ってもダメなので、魚沼地域でマニュアルを作る等していかなければ特A維持は難しいように感じます。
そしてさらに特Aを阻む問題があります。
それは「集荷システムの問題」です。
端的に言って良いお米とそうでないものの価格差があまりない ということです。
これは農家からのお米の出荷の大多数を占める大手卸の場合のみですが、
半分2等米になっても反収1俵余計に獲った方が利益があります。
この場合良いお米を作る農家より、多く作る農家の方が儲かってしまいます。
これを続けて行っても特Aは維持出来ないと思います。
と、
こんな感じの思いで特Aの事を考えていたのですが、なんとテレビの取材がきました!
内容はやはり”特A”
よーーし何を言おうかなぁ と考えましたが。
これまでの事を一言で伝えるのは、、、すごーーーく難しい(-_-;)
テレビ局的には「一昨年は冷害で食味が悪かったからAに落ちてしまったが昨年は栽培方法を一から変えて干ばつという大きな壁もみんなで努力して乗り越えてきたので特Aに返り咲きます!!」
といったようなコメントが欲しかったと思うのですが、、 一昨年が悪かった・・?? 一昨年も死ぬほど努力して良いお米を維持したけど、それを言ったらカットされるだろう。。集荷の問題や地区の平均的な稲作について言ってもぼやけるだろうし。。 と思いながら撮影していたのですが、やっぱり殆どカット(笑)
間違いの無いように正確に短く伝えて、かつ視聴率がとれるようなコメントって! 難しい!!!
結局「今年のお米は特にえ(A)ーなぁ」だけで良かったですね(。・ω・。)
チャンチャン(^_^)b